実績紹介

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京都・大原にある天台宗三千院「虹の間」の下村観山筆襖絵の複製製作を手がけました

「虹の間」の襖絵は、明治から昭和初期に活躍した下村観山(しもむら かんざん)の最晩年の大作です。この作品は、英国のサー・パーシヴァル・デイヴィッドが三千院に寄贈するために観山に依頼したもので、三千院の最も重要な法要を行う「宸殿(しんでん)」の内部、天皇陛下をお迎えする玉座を設えた間に置かれています。

近年、虹の絵の部分が紫外線により劣化してきたことから、原画は収蔵庫に保管し、当社の製作したデジタル高精細撮影による複製を展示することとなりました。複製製作にあたっては、下記の当社技術が生かされています。

修復前

修復後

・独自開発した撮影機材を用いた高精細分割撮影による襖絵の絵柄のデータ化

・プリンティングディレクター監修のもと、高度な画像処理技術を用いて作成された印刷用の製版データ

・オリジナルインクジェット機による和紙への印刷

⽇本写真印刷コミュニケーションズは、文化財の劣化を高度なレベルで修復・保存する技術や、実物を限りなく忠実に再現する複製技術を駆使して、文化資産を次代に継承する事業に取り組んでいます。
今後も⾼精細な印刷技術と独⾃の製品・サービスを通して、「芸術・⽂化の⽀援・振興」に貢献していきます。

◆⽇本写真印刷コミュニケーションズの⽂化財アートソリューション事業について

⽇本写真印刷コミュニケーションズは創業以来、他社が⼿がけない⾼級美術印刷を志向し、以来、⾼い⾊調再現が求められる画集や写真集など美術品や⽂化財に携わってきました。この経験を⽣かし、現在は⽂化財や美術品(アート)に関するあらゆるニーズをサポートする「⽂化財アートソリューション」を提供しています。

⾼精細な⽂化財撮影から、デジタルアーカイブによるデータの保存・管理とその活⽤(Webサイト、⾼品位印刷、複製復刻)、ドローンやVRを使ったコンテンツ制作まで、さまざまなアート関連のソリューションを提供しています。

⽂化財アートソリューション「Artize(アルタイズ)」Webサイト

https://artize.nissha-comms.co.jp/

◆三千院について

三千院は、京都市の北西部、左京区大原にある天台宗の寺院で、三千院門跡とも呼ばれます。境内の往生極楽院(重要文化財)とそこに安置される阿弥陀三尊座像(国宝)など、多くの国宝・重要文化財を所蔵しています。また、苔の庭園や桜、紫陽花、紅葉など四季折々の景色を楽しむことができるお寺でもあります。

http://www.sanzenin.or.jp/

https://www.facebook.com/kyotooharasanzenin

▶クライアント:天台宗三千院
▶内容:「虹の間」の下村観山筆襖絵の複製製作
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